私の母の白髪染め

私が高校生だったころだと思う。みんな家族が夕飯を食べ終わったときに、なにやら母親がリビングで顔にクリームを塗りだし、新聞紙を机に広げて、「白髪染め」であろうパッケージの箱が目に入ったとき、「あ、これから白髪染めするから！」と声をかけられた。そのあと母は鏡を見ながら、真剣な表情で髪を染めていた。なかなかな刺激臭がリビングに広まっていて、驚いたけど「これが白髪染めのにおいかー」とのちに私も知るのだけども。うちの家系は白髪族。親戚のだれを見ても白髪がたくさんある人ばかりだったから、私もそうなるだろうと思っていたら、案の定３０超えたくらいから白髪が出始めた。人によっては血行不良も関係してるとかいうけれど、私は両方あてはまるのでどっちが正しいのか分からない。その後月に一度は、母の白髪染めに遭遇するのだけど、手際が良くなった母は、美容室でも褒められるほどになっていた。わずか５００円で済む市販の白髪染めで一生懸命染めてる母を尊敬する。けど、私には出来ないなと思い、私は美容室に通っている。

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